新東名高速道路の新静岡IC~森掛川IC間の最高速度が110km/hへ

NEOPASA浜松-新東名高速道路

1963年、日本初の名神高速道路が開通して以来、50年以上が経過してから、新東名高速道路の一部区間で最高速度が試験的に110km/hに引き上げられました。

ついに最高速度の引き上げ

静岡県警と警視庁は、新東名高速道路の一部区間の最高速度を100km/hから110km/hへ試験的に引き上げを発表しました。

開始時期は2017年11月1日、AM10:00から。

最高速度が110キロに引き上げになる対象区間は、新東名高速道路の「新静岡IC~森掛川IC」間の50.5km。

新東名高速道路のトラック等の大型貨物車両の最高速度は、据え置きの80km/h。最高速度が引き上げられてからの1年間、110km/h区間の交通状況が分析されていくようです。

【80km/hの該当車】

大型貨物自動車、特定中型貨物自動車、大型牽引車(トレーラー)、普通牽引車(被牽引車が750kg以下)、三輪バイク(トライク)

【110km/hの該当車】

大型乗用自動車、中型乗用自動車、準中型自動車、特定中型貨物自動車を除く中型貨物自動車、普通自動車、軽自動車、バイク(排気量125cc超)

一部の声として、日本の高速道路は「自動車専用道路」と揶揄されていたこともあり、諸外国の高速道路事情との違いがありました。

諸外国の最高速度

アメリカ合衆国のフリーウェイの最高速度は概ね60mile/h(約96km/h)。内陸に入ると、最高速度が引き上げられて75mile/h(約120km/h)。なお、連邦政府国家であるアメリカは州によって速度制限に違いがあります。

Country 最高速度(km/h)
一般道 高速道路
アメリカ (50マイル)

80

(60~75マイル)

96~120

州によって

違いあり。

カナダ 80 100
フランス 90 130
ドイツ 100 130
アウトバーンは

一部区域以外

速度無制限

スイス 80 120
イタリア 90~110 130
オーストリア 100 130
日本 60

一部、80

80

100

日本の道路の制限速度は、諸外国に比べて低く設定されていることが分かります。

1960年代の高度経済成長期から日本の道路網は大幅に整備されてきたものの、日本の速度に関する道路交通法は、ほとんど改正されてきませんでした。

アメリカ合衆国の制限速度

アメリカ合衆国、フリーウェイ

管理人は、アメリカ合衆国のワシントン州に居住していたことがあり、現地でポンコツ車を所有していました。ちなみに、アメ車のCHEVROLET CORSICA。

アメリカ合衆国(以下、アメリカ)の都市開発は、まず道路建設から始まりました。まず、5車線前後の太い州間高速道路を作り、概ね都市部の街から住宅地にかけて碁盤の目のように区画整理されています。

ダウンタウンから郊外へ進むと、各ブロック(街区)が大きく、信号機の数が少ないのが特徴です。また、住宅地では小さなラウンドアバウトが設置され、極力、信号機を省いてあります。

とかく、アメリカの道路や付随する設備には、お金が掛けられていません。各州の財政を圧迫するような過剰なインフラ整備は無用でしょうし、また財政の余裕が無いのでしょう。アメリカから日本を眺めると、日本の道路は過剰なほどコストが掛けられています。

制限速度と実勢速度がほぼ合致

アメリカ合衆国、郊外の道路

管理人はワシントン州、オレゴン州、カリフォルニア州、ネバダ州をドライブした経験があります。ちなみに、ワシントン州の面積は日本の約半分ですから、アメリカ大陸は巨大です。

概して、アメリカの道路の制限速度は合理的で制限速度と実勢速度がほぼ合致しています。

実際、アメリカで自動車を運転していて、「この道路の制限速度は60km/h前後が適切かな?」と感じる場合、概ね「40mile/h(約64km/h)」の速度標識が出ています。

そもそも、アメリカの道路には交通標識が非常に少ないです。

そして、郊外の直線道路で左右に店舗も住宅も少ないエリアでは、制限速度は50mile/h(約80km/h)に引き上げられます。これは、州によって違いがあるかもしれません。

※「mile/h」と「km/h」が混在しているとややこしいため、以下、km/hに換算します。

突然、40km/h規制

道路標識、ハンプ、バンプ

ワシントン州の内陸のとある小さな町に差し掛かると、制限速度が80km/hから40km/h規制に大幅に引き下げられていました。予め、道路標識がハンプの存在を予告しています。

その先の道路にハンプ(hump)が設置されていて、全車両は強制的に速度を落とすことになります。このハンプはバンプ(bump)とも呼ばれ、路面の凸部がイエローでペイントされていることもあり、各車両はスムースに減速していきます。

小さな町に入ると道幅が狭くなり、左右に小さなスーパーマーケットやコンビニ、飲食店、雑貨店等が立ち並んでいます。そこは、地元住民の買い物やドライバーの休憩場所にも適したエリアですから、大幅な速度制限の引き下げに納得できます。

日本の田舎道で、左右に200~300mほど続く小さな町を想像していただければ、イメージできることでしょう。

アメリカ合衆国、片田舎

そして、小さな町を抜けると、制限速度は元の80km/h規制に戻ります。アメリカは制限速度の割り切り方が適切で、スピードを出していい場所とそうではない場所のメリハリが付けられています。

急カーブの手前で不愛想な速度標識がポツンと立っている場合がありますが、その速度表示は適切です。言い換えますと、もし、その表示速度を20km/h以上もオーバーしていたら、車種によってはカーブを曲がり切れない可能性すらあります。

アメリカでは、自動車はスムースな高速移動が前提の乗り物という思想があります。ただ、場所によっては高速走行は危険を伴うため、大幅に速度が制限されているのです。

日本国内の速度標識の中には、制限速度と実勢速度が大きく乖離していることがあり、一部の速度標識がオオカミ少年と化している光景がアメリカとは対照的です。

高速道路の最高速度120km/hに向けて

東名高速道路、富士川

日本の高速道路の最高速度がゆっくりとした歩みながら、120km/hに向かいつつあります。いよいよ、20%アップの高速移動の時代が視野に入ってきました。

将来的に最高速度120km/hが実現すれば、移動時間の短縮に繋がり、より行動半径が広がります。メルセデス・ベンツや他の欧州車にとって、120km/hは軽くスキップしている速度域ですから、高速移動は得意分野です。

他方、最高速度を引き上げることにより、気がかりとなるのは日本のミニバンや1BOXカー、軽自動車の存在です。

もちろん、今後、最高速度の引き上げにより、日本車は設計変更を余儀なくされていくことでしょう。

高速道路の最高速度が引き上げられると、免許取り立てのドライバーや高齢者が軽トールワゴンで100km/h超の速度で運転することになります。軽自動車にとって120km/hは、アクセル全開時の最高速に近い速度域です。

軽自動車は、高速道路の第1通行交帯から第3通行交帯の中で、第3通行帯に飛び出すことは、ほとんど不可能になるでしょう。そして、第2通行帯に飛び出すのは、追い越しの時だけに留めておいた方がいいかもしれません。

将来、高速道路の最高速度が引き上げになっても、日本のミニバンや1BOXカー、軽自動車はできるだけ第1通行帯、または走行車線を走り、100km/h以下の速度を維持するのが望ましいと思います。

最後に

高速道路の最高速度が100km/hから110km/h、120km/hへと引き上げられると、燃費の面でハイブリッドカーが不利となり、クリーンディーゼルエンジン搭載車が有利となります。

欧州でハイブリッドカーが苦戦し、クリーンディーゼルエンジン搭載車の市場占有率が50%以上を占めているのは、これが一つの理由です。

日本市場では遠くない将来、今以上にクリーンディーゼルエンジンが脚光を浴びる時代が到来するかもしれません。そして、車種によってはボディの空力性能を見直す必要性に迫られることでしょう。

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