メルセデス・ベンツの慣らし運転は不要?それとも長く乗るなら必要?

メルセデス・ベンツC200 W204 スピードメーター

かつて、会話の中で新車の「慣らし運転」について出てくることがありました。

しかし、今となっては新車購入後の慣らし運転について、ほとんど聞くことが無くなりました。慣らし運転については賛否両論で、もう不要という考えもあれば、やっぱり慣らしは必要という考えもあります。

自動車メーカーと車種によって、慣らし運転の定義に多少の違いはあります。そこで、各自動車メーカーのオフィシャルサイトで調べてみました。

日本車の慣らし運転

日本の各自動車メーカーのオフィシャルサイトにアクセスし、サイト内のFAQに「慣らし運転」の記載があります。

※車種毎の取扱説明書では、慣らし運転の方法に違いがあります。詳細は取扱説明書で確認が必要です。

TOYOTA-トヨタ自動車

慣らし運転の必要はありません。ごく一般的な安全運転に心がけていただければ、各部品のなじみは自然と出てきます。お客様が新しい車に慣れられるための期間を慣らし運転の期間と考えてください。

NISSAN-日産自動車

一般的には、エンジン本体や駆動系など、車の性能を十分に引き出すためには、ならし運転が必要です。走行距離1,600km~2,000kmまでは、適度な車速、エンジン回転数で運転してください。

※R35 GT-Rなど車両ごとに走行距離やエンジン回転数等指定が異なる場合があります。取扱説明書をご確認の上、ならし運転を行ってください。

HONDA-ホンダ

現在の車は、エンジンやその他の部品精度が向上しているため、慣らし運転を行う必要はありません。ただし、機械の性能保持と寿命を延ばす為には以下の期間はエンジンや駆動系の保護の為に、急激なアクセル操作や急発進を出来るだけ避けて下さい。

・取扱説明書に慣らし運転期間の記載がある場合

→ その期間

・取扱説明書に慣らし運転期間の記載が無い場合

→ 1,000km走行までを慣らし運転の期間

SUBARU-スバル

FAQに記載無し。

MAZDA-マツダ

現在では、部品やオイルの品質が向上したことにより、以前に比べると特別に慣らし運転を考える必要はありません。普通の運転(急発進・急加速・エンジン回転を高回転に保つなどの急・高のつく運転を避けた運転)をしてください。

【注意】

ロータリーエンジンについてはレシプロエンジンと比較して高回転になりますのでメタル類、シール類をなじませるために、最初の1,000kmまでは以下のことに注意して運転をしていただくことをお勧めしています。

・空ぶかしをしない。・エンジン回転数を7,000rpm以上にしない。・急発進、急加速をしない。

MITSUBISHI-三菱自動車

基本的には慣らし運転はしなくても、お車をご使用頂くうえでの支障はございません。

ただし、より長く良いコンディションを維持して頂くためには、新車1ヶ月点検までは急な加速や激しいシフトチェンジなどは避け、エンジンの回転数や速度を抑えて走ることは有効です。一般的な目安としては、エンジン回転が3,000回転以下、車速は80km/h以下程度と言われています。

メルセデス・ベンツの慣らし運転

メルセデス・ベンツC200CGI-W204エンジン

メルセデス・ベンツCクラスのW204とW205の取扱説明書では、慣らし運転について次のように記載されています。Cクラスの取扱説明書によると、慣らし運転は必要とされています。

なお、車種によっては慣らし運転の方法に違いがある場合がありますので、詳細は取扱説明書で確認が必要です。

メルセデス・ベンツCクラス W204(前期、後期モデル)

新車の場合、エンジンなどの機械部分が馴染むまで「慣らし運転」することをお勧めします。

新車時に十分な慣らし運転を行うことにより、将来にわたって安定した性能を維持することができます。

最初の1,500kmまでは以下の注意事項を守ってください。

・エンジン回転数が許容限度の2/3(許容回転が6,000回転のときは約4,000回転)を超えないように運転してください。

・エンジンに大きな負担のかかる運転は避けてください。

・いつも一定のエンジン回転数で走行するのではなく、負担のかからない範囲で回転数と速度を変えてください。

・キックダウンや過度のエンジンブレーキは避けてください。

・ギアレンジ一[D3]、[D2]、[D1]および1~3速のギアは山道などを低速で走行するときだけに使用してください。

走行距離が1,500kmを超えたら、エンジン回転数を徐々に高回転まで上げてください。

メルセデス・ベンツCクラス W205

■最初の1,500km

最初から十分な注意を払ってエンジンを取り扱うことにより、エンジンの寿命まで最大限の性能を得ることができます。

・最初の1,500kmは、さまざまな車両速度およびエンジン回転数で走行してください。

・フルスロットルで走行するなど、この期間は車両への大きな負担は避けてください。

・手動でギアをシフトするときは、タコメーターの針がタコメーターのレッドゾーンの2/3に到達する前に適時シフトアップしてください。

・ブレーキを効かせるために、手動でギアをシフトダウンしないでください。

・オートマティックトランスミッション装備車両:踏み応えがあるところを越えるまでアクセルペダルを踏むこと(キックダウン)は避けるようにしてください。

1,500km後は、最大負荷およびエンジン回転数まで、車両を徐々に加速することができます。

出典: メルセデス・ベンツ日本(2018/01/10)

一気に慣らし運転をする方法は?

従来より、主に高速道路を走行して、一気に1,000kmほどの慣らし運転をする方法があります。これは、オーナーが短期間で慣らし運転を終了させたい思いがあるからでしょう。

アルミ鋳造のエンジンブロックはコールドスタート後に熱が入り、停止後、外気で徐々に冷却されるサイクルを繰り返すことで、金属組織が安定する話を聞いたことがあります。

慣らし運転には、パワートレインの各ムービングパーツやサスペンション、操舵系の摺動部のアタリを付けるだけでなく、素材を安定させる意味もあるのかもしれません。

あえて慣らし運転のために高速道路を一気に走行するよりは、日常的な用途で普通に走行を繰り返すことで、エンジンに熱が入り、自然冷却を繰り返す方が自然とも言えます。

基本的に急加速、急ブレーキ、急ハンドルを避けて、普通に運転するだけで慣らし運転は完了するものですし、特に神経質になる必要は無いと思います。

慣らし運転の一例

メルセデス・ベンツCクラスの場合、エンジンにアタリをつけるために、次のような慣らし運転もアリではないかと思います。これは、あくまで一例です。

走行距離(km)

Maxエンジン回転数

(rpm)

~1,500 3,000
1,500~2,000 4,000
2,000~2,500 5,000
2,500~3,000 6,000
3,000~ 全開OK

慣らし運転の期間中はエンジン始動後、いきなりアクセルペダルを全開にするような運転は禁忌ですし、慣らし運転が完了しても同様です。

慣らし期間中はコールドスタート後、いきなりエンジンを高回転まで回すような高負荷を与えてしまうと、局所的に大きな力が加わり、金属部品を傷めてしまう可能性が危惧されます。

自動車のエンジンはそのような手荒な扱いをしても不具合が出ないように作られているようで、それはそれで凄い技術です。しかし、機械にとっては過酷です。

よく原付50ccを含むスクーターのエンジンから異音が発生していることがあります。これは、日常的に暖機運転をしないで、いきなり高回転までエンジンを回していると、エンジンから異音が出やすくなります。また、エンジンオイル管理の不備も関係しているでしょう。

慣らし運転の期間中、通常より長めの暖機運転後にスタートすることで、より丁寧な慣らし運転となります。

3,000kmも走行すれば、車両感覚やエンジンのトルク特性、ステアリングフィール、ブレーキフィールが自分の体に馴染んできます。同時に各スイッチ類の機能が頭に入ってきますから、慣らし運転はドライバーがその車に慣れる期間とも言えます。

慣らし運転が完了したら、時にはエンジンを高回転まで回すことでアタリがついてきます。

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