かつて、カー用品店の店内では、複数のカーオーディオ・メーカーがしのぎを削っていた光景が脳裏に浮かびます。
当時、自動車のインパネは1DINや2DINのカーオーディオユニットをインストールする前提でデザインされていた時代が思い出されます。
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音をまとめるのが難しいカーオーディオ
時代と共に、自動車のカーオーディオとカーナビは予めインパネにビルトインされた設計が増加しました。
オーディオソースは、
カセットテープ → MD or CD → DAP(デジタル・オーディオプレーヤー) or スマートフォンという変遷をたどってきました。
USBメモリに音楽ファイルを入れて、カーオーディオを鳴らすのも良し、スマホからBluetoothでカーオーディオに音を飛ばすのも良し。(音質は良くないけど。)
音楽情報のデジタル化によって、オーディオソースの取り扱いが楽で便利になりました。
かつて、カーオーディオにこだわるマニアが存在していました。しかし、今となってはそのような層は減少しました。
これは、カーオーディオとカーナビがインパネにビルトインされた車が増加し、容易に手を出せなくなったのが理由の1つでしょう。
また、車に高価なカーオーディオ・システムとスピーカーを奢っても、耳に入ってくる音は期待ほどではなかったのも理由の1つではないでしょうか。この理由が結構、大きいと思います。
カーオーディオに大金をつぎ込んでも、「こんなもん?」だとショックが大きいのです。
車にカーオーディオ・システムをインストールして、それで完了ではありません。いい音を出すためには、ドアのデッドニングからスピーカーのインストール、イコライジングまで、深い専門知識と施工ノウハウが必要です。
これは、難易度が高い、音職人の世界。
音職人と取り付けのプロは別。
それを具現化するための専門家と職人は共に多くはなく、「高級カーオーディオ=高音質」のイメージだけが先走りしていたのが時代の背景にあったようです。
DIY派のデッドニング素材
DIY派のための素材屋。
デッドニング用の防音対策の遮音シート、防音シート、制振シート、吸音シート、遮音鉛テープ等。
劣悪な環境下で音を鳴らすカーオーディオ
そもそも、走行中の車内はノイズだらけ。
・エンジン音
・タイヤのパターンノイズ
・ロードノイズ
・ボディの風切り音
・ボディパネルからの共振音(ミニバン等)
高級車ほど各ノイズが小さくなる傾向はあるものの、走行中、車内に入ってくるノイズはゼロではありません。更に、シートや内装部材は音を吸収し、窓ガラスは音を反射します。
しかも、パッセンジャーの耳に届く音には左右差があります。これほど劣悪な環境の中で、いい音を聴きたくても自ずと限界があります。
仮に、スピーカーがいい音を出力しても、あれこれと邪魔が多く、音がかき消されてしまうのがカーオーディオの世界。
極端な例として、
駅前の交差点は自動車やトラックのエンジン音やホーンの音、歩行者用信号機の電子音、店舗のBGMや呼び込みの声、行き交う人々の足音、風音がミックスして騒音が渦巻いています。
そのような環境でいい音を聴こうとしても、到底無理があるのは誰でも分かります。
Cクラス/W204のカーオーディオの音質
純正カーオーディオはコスト制約の下で、車種毎に音を上手くまとめている印象を受けます。
かつてのメルセデス・ベンツのエンターテイメントに属するカーオーディオは、おまけ的な存在でした。しかし、時代がメルセデスを変え、時代と共にエンターテイメント性能がブラッシュアップされてきました。
メルセデス・ベンツCクラスC200/W204の純正カーオーディオの音質は若干、低音がブーミーではあります。
この点は、BassとTrebleを調整することで、ある程度、好みの音に近づけることは可能。決して不快な音ではないと思います。
少なくとも、W202の時代と比べると、近年のメルセデスのスピーカーを含めた音質には隔世の感があります。W204の純正カーオーディオの音質は低音域においては、W205より上です。
管理人Mr.が長年、愛用しているiPod classic 160GBはアップルとしては既に役目を終えているモデル。しかしながら、未だ現役。iPod classicは未だ人気が高いのか、中古市場でプレミアム価格で流通しています。
かつてのiPhoneはメモリ容量が小さかったため、iPod classicはデジタルオーディオプレーヤー専用機として両機を使い分けていました。iTunesにCD情報をWAV形式でインポートしていることもあり、従来のiPhoneでは容量が小さすぎたのです。
しかし、iPhone 8は256GBメモリを選択できることからも、iPhoneへ音楽情報の一元化が可能になりました。
カーオーディオにiPhoneやiPodを接続することで、ファイルの圧縮形式、非圧縮形式の違いはあれど、それなりの音質を車内で簡単に実現できます。
カーオーディオの音質とカーバッテリーの関係
カーオーディオの音質とバッテリー性能の関係については、かねてより否定、肯定意見を含めて様々な意見が飛び交ってきました。
「それは、プラセボ効果」といった意見もあるようです。
カーオーディオに限らず、オーディオの音は主観的な感性に左右される世界。音のいい悪いはリスナーの音の好みと聴力によっても左右されます。
とかくオーディオの世界は奥が深く、謎が多い世界。うんちくに関しては、その道のマニアや専門家に譲ります。音楽業界では自宅に「マイ電柱」を設置する人もいますし。
いずれにしましても、音質に絶対的な指標はありませんから、自分が心地よく感じる音がいい音ではないでしょうか。
無視できないバッテリー性能
管理人の考えとして、カーオーディオの音質とバッテリー性能は無関係ではないと思います。
イキのいい高性能バッテリーを搭載すると、低音域が豊かでレスポンスの良さを感じます。
カーオーディオの音質にこだわるオーナーは、
湿式バッテリーからオプティマ・レッドトップ/OPTIMA RED TOPやイエロートップ/YELLOW TOPバッテリー、オデッセイ/ODYSSEYバッテリー等のドライバッテリーに交換するのが定番メニュー。
ドライバッテリーはAGM(Absorbed Glass Mat)バッテリーとも呼ばれ、鉛バッテリーの中で最も信頼性が高い高性能バッテリー。
詳細は、当ブログ内のこちらのページで。
AGMバッテリーの特徴の1つとして、内部抵抗が小さく、瞬発力が高いところ。バッテリーに負荷がかかっても、電圧降下が小さく、放電性能が高いのがAGMの特徴。
これは、カーオーディオの電源にとって大切な性能。
カーオーディオ愛好家の中には、湿式バッテリーからAGMバッテリーへ交換後、オーディオの音質の変化を耳と体で感じ取っている人もいるのではないでしょうか。
バッテリーはカーオーディオチューニングの1つ
今日のメルセデスの電源部はAGMバッテリーがデフォルト。
カーバッテリーの劣化原因は2つです。
[1]サルフェーション現象
鉛バッテリーが放電時、電極板の表面にサルフェーションが発生します。サルフェーションは、充電時に電解液に溶け込んでいきます。しかし、鉛バッテリーが長期的に充電と放電を繰り返していくと、サルフェーションが電解液に戻りにくくなっていきます。
このサルフェーションは電気を通さない物質。
よって、
・バッテリーを充電しても充電しにくい(電気を貯めにくい)
・放電時の電圧降下が大きい
・放電性能の低下
このようなバッテリーの性能低下が見られ、エンジン始動性能が低下します。同時に、バッテリーに負荷を与えるオーディオシステムにとってもマイナス要因となります。
[2]電極板の物理的な劣化
湿式カーバッテリーの電極板は各セル内で上部から複数枚がぶら下がっている構造。
カーバッテリーの物理的な劣化とは、電極板の活物質の劣化や剥離。電極板は車体振動の影響も受けるため、年数経過と共に劣化していきます。
その点、AGMバッテリーは純鉛に近い電極板が希硫酸に満たされたグラスマットで密着、密封されている構造。AGMの電極板は構造上、物理的に劣化しにくく、振動に強い特徴があります。
カーバッテリーがサルフェーションによって劣化してきたならば、イキのいいNewバッテリーに交換することでエンジン始動性はもちろん、カーオーディオも本来の性能を発揮できます。
純正スピーカーを社外品へ交換することを考えたら、バッテリー交換は手を出しやすいサウンドチューニングかもしれません。
純正カーオーディオのバランスの良さはそのままに、電源部を強化するのが手軽でリスクが無いサウンドチューニングではないかと思います。
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