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今や、多くのメルセデスはAGMバッテリーを純正採用しています。AGMはAbsorbed Glass Matの略。AGMバッテリーは鉛バッテリーながら、内部構造が他の湿式バッテリーとは異なります。
鉛バッテリーの中で頂点に立つAGMバッテリーは放電性能と信頼性が高く、寒さにも強い究極の鉛バッテリーです。
では、カーバッテリーについて呟いていきましょう。
メルセデス・ベンツのスターターバッテリー
メルセデス・ベンツCクラスW204の純正バッテリーもAGMタイプ。これは、アイドリングストップ採用や電装品の充実が理由と思われます。
AGMバッテリーは別名、ドライバッテリーとも呼ばれます。
自動車用の12Vスターターバッテリーは鉛タイプのバッテリーが使われています。自動車用スターターバッテリーは大きく分けて2種類。
「湿式バッテリー」と「AGMバッテリー」。
湿式バッテリー
湿式バッテリーは2種類あり、開放型バッテリーと密閉型バッテリー。
開放型バッテリー
12Vバッテリー上面の6つの防爆液栓(キャップ)を開けて、精製水を補水するタイプ。
密閉型バッテリー
密閉型のため、補水不要。(上の写真は12V密閉型バッテリー)
湿式バッテリーの構造
「湿式バッテリー」とは、バッテリーの内部が6つのセル(部屋)で仕切られていて、希硫酸で満たされています。各セルの中で、鉛で作られた陽極と陰極の電極板が上部からぶら下がっています。
1セルあたりの起電力は「2.10V」のため、6セルで「12.60V」。走行後または、12V鉛バッテリーを充電後、正常であれば「12.60V」以上の電圧を出力します。
自動車用カーバッテリーの電圧は12V。バッテリー電圧が12.0Vであれば、正常と勘違いしてしまうかもしれません。ところが、カーバッテリーの電圧が12.0Vであれば、かなり放電しています。
この鉛タイプの12Vバッテリーは歴史が長く、バイクから自動車、トラック、バス、建設用機械、船舶等の幅広い分野で使われています。
ちなみに、バイク用や自動車用バッテリーの中には、密閉型バッテリーがあります。これは、開放型と比べて構造的に大きな違いは無いものの、密閉構造になっていて精製水の補水が不要です。
AGMバッテリー(ドライバッテリー)
AGM(Absorbed Glass Mat Battery)バッテリーはドライバッテリーとも呼ばれます。
AGMバッテリーは高性能版の鉛バッテリー。
ちなみに、AMGではなく「AGM」。
AGMバッテリーの基本構造はグラスマットに希硫酸を染み込ませて、電極板に密着させているのが特徴。セルの数は湿式バッテリーと同じく6つで、バッテリー本体は密閉型。
AGMバッテリーの特徴
- 内部抵抗が小さく、CCA値(※)が高い
- 放電性能が高く、瞬発力が高い
- 寿命が長い
- 振動に強い
AGMバッテリーは放電性能が高く、総合性能は一般的な湿式バッテリーより断然上。長くバッテリーを使いたいオーナーやバッテリーの信頼性を上げるためには、AGMバッテリーが理想的。
AGMバッテリーの欠点らしきものは見当たりません。しかし、コスト高ということもあり、販売価格が高いですね。
上の写真のメルセデス・ベンツ純正AGMバッテリー(12V, 84Ah, 700A(EN))の価格はディーラーで交換すると¥35,000~。プラス交換工賃が必要です。
(※CCA値についてはこちら。)
※ちなみにAGMバッテリーの正常な端子間電圧は満充電後「12.60~12.80V以上」。AGMは湿式バッテリーより電圧が若干高め。理由として、AGMバッテリーは内部抵抗が小さいからです。
AGMバッテリーの寿命
AGMバッテリーは構造上、一般の湿式バッテリーより物理的な寿命が長い傾向があります。
しかし、鉛バッテリーの宿命として電極板がサルフェーションの影響を受けると、電気の流れが悪化します。これにより、鉛バッテリーが充電しにくくなり、放電性能と蓄電量が低下します。
年間走行距離が少ない車両のAGMバッテリーは、やはりサルフェーション現象により寿命が短くなる傾向があります。
もし可能ならば、12Vバッテリー充電器でこまめにAGMバッテリーを補充電するか、常時接続型の12V充電器でバッテリーを延命させることは可能です。
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