アイドリングストップはいらない?デメリットとバッテリー交換の関係

メルセデス・ベンツのスピードメーター&タコメーター

多くの車に標準装備となっているアイドリングストップ機能。

自動車メーカーがアイドリングストップを採用する理由は「CO2削減」。そして、燃費対策。

確かにアイドリングストップ採用車の方がカタログ燃費を含めて、燃費が若干良くなります。しかし、それで全てが解決して万歳とはいかないのが機械物の世界。

何かを得ると、別の何かを失うことがあります。

検索してみますと、アイドリングストップについて賛否両論。様々な意見が飛び交っています。

アイドリングストップ搭載車と上手に付き合っていく方法について考えてみたいと思います。

アイドリングストップのメリット、デメリット

今まで、アイドリングストップについて様々な意見が飛び交ってきました。

アイドリングストップの採用が始まった初期の頃、エンジンが再スタートして発進する時のぎくしゃく感を抱く声が飛び交っていたようです。その後、この問題点は改良されていきました。

アイドリングストップ車で街中を走行すれば、頻繁に発進と停止を繰り返すため、当初、セルモーターやターボ車のタービンの耐久性が心配されました。

これらの問題については対策が施されているため、杞憂に終わったのでした。

今や軽自動車からコンパクトカー、ミニバン、輸入外車まで、多くの車に搭載されているアイドリングストップのメリットとデメリットを改めて整理してみましょう。

アイドリングストップのメリット

・CO2の削減

クルマが停止、または駐車中、エンジンがかかっているとマフラーから排気ガスが垂れ流しになるため、アイドリングストップ機能は明らかなCO2削減のための技術。

・燃費向上

信号待ちや渋滞時、アイドリングストップによって無駄な燃料消費を抑えることで、燃費向上の効果があります。

・ランニングコストの削減

アイドリングストップにより燃費が良くなることで、その分、月々の燃料費が節約できます。

アイドリングストップのデメリット

・高価な専用バッテリー

アイドリングストップ搭載車には専用の高耐久バッテリーが必要。アイドリングストップ非搭載車のバッテリーより交換コストが上昇します。

・バッテリー寿命の短命化

アイドリングストップ車は頻繁なエンジンスタートを繰り返すため、使用環境によってはバッテリーの寿命が短くなる場合があります。

・夏場のエアコン停止

夏場にカーエアコンがON状態の時、アイドリングストップによりエアコンコンプレッサーも停止します。これによりエアコン吹き出し口からの冷風の温度が上昇します。

・エンジン始動時のセルモーターの回転音

特に、アイドリングストップ搭載の軽自動車はエンジンスタート時のセルモーターの音が耳障りに感じることがあります。

・車種によっては、アイドリングストップから復帰時のタイムラグ

・コストアップ

京都議定書の締約国が192ヵ国にのぼり、世界的なCO2削減のトレンドの中で、アイドリングストップは明らかなCO2削減効果があります。

通勤時や信号機が多いエリアを頻繁に走行するドライバーはアイドリングストップによる燃費向上を体感できるのではないでしょうか。

他方、エンジンを頻繁に停止することで、無視できないデメリットもあります。アイドリングストップはメリットよりデメリットを感じているドライバーが少なくないかもしれません。

バッテリーに過酷なアイドリングストップ

メルセデス・ベンツC200-W204純正AGMバッテリー

車の電装品の中で、大きな電流が流れるパーツはセルモーター。エンジンスタート時、車種によって違いがあるものの、瞬間的に100A以上の電流がセルモーターに流れます。

消費電力が大きい代表的な電装品はエアコンやリヤのウインドウデフォッガー、ヘッドライト。これらに流れる電流は最大でも10A台。

セルモーターは短い時間だけ機能する電装品ながら、瞬間的に流れる電流はとても大きいパーツと言えます。

アイドリングストップ車はエンジン停止中、メーター照明やオーディオ、カーナビ、エアコン、ウインカー、ブレーキランプ、ECU等を機能させるためバッテリーに負荷がかかります。

そして、エンジン始動時、セルモーターに大きな電流が流れます。

バッテリーの蓄電量と電圧はセンシングされているため、一定ラインまでバッテリーが放電すると自動でエンジンが始動する時があります。

また、アイドリングストップは水温や車速、ブレーキ、アクセル、ステアリング、バッテリー蓄電量等々の複数のパラメーターから作動するため、必ずしも交差点毎でエンジンが停止するとは限りません。

アイドリングストップ車で一番のいじめられ役とも言えるバッテリーは過酷な環境に置かれています。よって、アイドリングストップ車には専用の高耐久バッテリーが必要。

バッテリー寿命の短命化

アイドリングストップ車はバッテリーの負荷が大きく、使用環境によっては2年以内にバッテリーが寿命を迎えることもあるようです。

アイドリングストップ非搭載車であれば、4年前後はバッテリーが使えたことを考えると、アイドリングストップの搭載でバッテリー寿命は随分、短くなったと言えます。

アイドリングストップで若干の燃費改善効果があっても、バッテリーのライフが短くなり、専用バッテリーの価格は高め。一部の欧州車や日本のエコカーには12Vバッテリーが2個搭載されているため、バッテリー交換時のコストの高さに閉口するオーナーもいるはず。

このような理由で、燃費改善によって浮いた燃料費がバッテリー交換の費用で全て消えてしまう、あるいはトータルとして車のランニングコストが上昇する場合もあるでしょう。

CO2削減のための技術は、別のどこかで犠牲になる部分があると解釈するしかないのでしょうか。

そこで、犠牲となっているバッテリーを延命させるために、状況によってアイドリングストップをキャンセルしているドライバーも多いと思います。

アイドリングストップのオフ

アイドリングストップ車にはOffスイッチが装着されています。

走行条件によっては、アイドリングストップが快適なドライブを妨げる場合もあります。

渋滞時の発進と停止を繰り返すシーンでは、頻繁なセルモーターの回転が煩わしく感じるドライバーもいることでしょう。

どのようにOffスイッチを使うかはドライバー次第ながら、臨機応変にOffスイッチを使うのも精神衛生上とバッテリーのためにもプラス。

・渋滞時

・しばらく車に乗らなかった時

・冬季

・その他、アイストが不快に感じる時

以上のようなシーンでは、状況に応じてアイドリングストップを解除して、CO2削減よりバッテリー充電(走行充電)を優先させた方がいいかもしれません。

PS

検索すれば、「アイドリングストップ・キャンセラー」なるパーツが流通しています。これにより、エンジンOff後の再スタート時もアイドリングストップ機能がキャンセルされる電子部品。

なお、アイドリングストップのキャンセラーは非純正パーツのため、万一のトラブル発生時、自動車メーカーの保証対象外となりディーラーを含めて対応してくれない場合が考えられます。これは、あくまで自己責任です。

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